どうも、ネコキング(@king_of_cat)です。


この記事では、申告義務を怠った場合のペナルティについて解説します。

具体的には「加算税」制度、「延滞税」制度、「査察」制度について説明していきます。


はじめに


確定申告ってしたことある?


確定申告って難しそうですよね。

自営業の方は、毎年の確定申告の時期には頭を悩ませているのではないでしょうか。

お給料を貰っている人は、会社が毎月源泉徴収をして、年末には年末調整で税金の精算までしてくれるため、確定申告をしたことがない人も多いと思います。

その会社員の方でも、資産運用や副業で収入を得た場合など確定申告をしなければならない場合があります。

確定申告の期間は2月16日から3月15日の1ヶ月間です。


どのような場合に確定申告が必要であるかは、国税庁のホームページで確認しましょう。





加算税制度


期限内に正しく申告しないと・・・


加算税とは


加算税とは期限内に正しく申告しなかった場合のペナルティです。

日本の税制では、申告が必要な場合には、期限内に自主的に確定申告をする必要があります。(申告納税制度といいます)

これを怠った場合に発生するペナルティが加算税です。

加算税には「過少申告加算税」「無申告加算税」「重加算税」の3種類があります。

※それぞれの加算税は、計算した結果5,000円未満であった場合には掛かりません。


過少申告加算税


過少申告加算税は、確定申告を期限内にしたけど、申告すべき所得を少なく申告していた場合に掛けられる加算税です。

収入の申告もれや、経費の過大計上などがあった場合に掛かってくるものですね。

こういった間違いがあり、税務署から指摘された場合には修正申告をするか、または税務署から更正通知(※)が届いて、過少に申告していた分の所得税を納める義務が生じます。
※確定申告した内容に誤りがあった場合に税務署がその誤りを是正するという旨の通知

そしてその追加で納めることになった所得税に対して10%の過少申告加算税を納めることになります。

さらに、追加で納める所得税の額が、①当初申告していた所得税の額と、②50万円のいずれか大きい金額より多い場合には、その多い部分の金額に対しては5%の過少申告加算税が加重(上乗せ)されます。

(例1)
当初申告した所得税 40万円
修正申告した所得税 120万円
追加で納める所得税 80万円
過少申告加算税 9万5千円
(80万円×10% + (80万円-50万円)×5%)

(例2)
当初申告した所得税 60万円
修正申告した所得税 140万円
追加で納める所得税 80万円
過少申告加算税 9万円
(80万円×10% + (80万円-60万円)×5%)


なお、過少申告をしてしまっても、税務署から指摘を受ける前に自主的に修正申告をした場合には過少申告加算税は掛かりません


無申告加算税


無申告加算税は、申告義務があるのに申告期限(3月15日)までに申告しなかった場合に掛けられる加算税です。

自営業者で利益が出ているのに申告しなかったり、サラリーマンが副業しているのに申告しなかった場合などに掛けられるものですね。

単に期限を過ぎてしまった場合で、期限後に自主的に確定申告をした場合でも5%の無申告加算税が掛かります。

この無申告加算税の割合は、税務署から指摘があるまで確定申告をしなかった場合には15%に跳ね上がります。

さらに無申告加算税には次の2つの加重(上乗せ)制度があります。

1つめは、無申告加算税の額が50万円を超えた場合の加重で、この場合にはその超えた部分の金額に対し5%の無申告加算税が加重されます。

2つめは、短期累犯の加重で、過去に無申告加算税(又は重加算税)を掛けられた者が、5年以内に再度無申告加算税(又は重加算税)を掛けられる場合には、10%の無申告加算税(又は重加算税)が加重されます。

(例1)
無申告の者が税務調査を受けて払うことになった所得税 100万円
無申告加算税 17万5千円
(100万円×15% + (100万円-50万円)×5%)

(例2)
例1の者が5年以内に無申告加算税を受けていた場合
無申告加算税 27万5千円
(100万円×15% + (100万円-50万円)×5% + 100万円×10%)


重加算税


悪質な手段を用いて過少に確定申告をしたり、確定申告そのものをしていなかった場合には、過少申告加算税や無申告加算税に変えて重加算税が賦課されることがあります。

重加算税の税率は、次のとおりです。

・過少申告加算税に変えて賦課される重加算税 35%
無申告加算税に変えて賦課される重加算税 40


さらに無申告加算税のところで説明したとおり、短期累犯(5年以内の再犯)に該当する場合は10%加重(上乗せ)されますので、重加算税の最大税率は50%にもなります。

まじめに申告して納めていた場合と比較して、税金が1.5倍になっちゃうこともあるんですね。

さらに加算税が掛かるような場合は、これから説明する延滞税も掛かることが多いのです。


延滞税制度


遡ってきっちり徴収されます・・・


延滞税とは、納税の期限までに税金が納められなかった場合に発生する利息のような税金です。

所得税の申告と納税の期限は、申告する年の翌年の3月15日です。

過少に申告をしてしまっていた場合や申告をしていなかった場合には、申告の期限後に修正申告や期限後申告等を提出し所得税を納めることになります。

そしてこの場合には、追加で納める所得税に対して、申告期限から追加で納めた日まで延滞税は掛かってきます。

延滞税の割合は、平成30年は年2.6%、平成29年は年2.7%、平成28年は年2.8%というように、年によって決められています。

この割合は納期限(※)から2カ月を超えると大幅に跳ね上がります。例えば平成30年でいうと年8.9%の利率になってしまうのです。
※期限内申告した場合は3月15日、修正申告や期限後申告をした場合にはその申告した日

延滞税について(国税庁HP)


査察制度


脱税は絶対ダメ!


査察とは、国税局にある査察部のことです。

査察は、脱税が想定される者がいたらその者の情報を調べあげ、脱税していることが明らかな場合に、裁判所から令状を発行してもらい強制捜査をします。

数十人から百数十人の査察官が、自宅、会社、その他関係先に一斉に捜査に入り、床下から屋根裏まで徹底的に調べあげられます。

税務署や国税局の他の部署が行う税務調査は修正申告や更正・決定などの課税処分を目的に行うのに対し、査察は、告発を目的に行われるのです。

実際に査察に入られると、告発されることが多く、告発された場合の有罪率は100%

平成28年度に東京国税局が告発した事案の平均脱税額は8,500万円。以前は1億円が告発されるかどうかのラインであると言われていましたが、最近ではそのラインが下がってきています。

査察に入られたらお終いということがわかってもらえたと思います。

小口の脱税で査察が動くということはあまり考えられませんが、税務署や国税局の資料調査課などが行う調査でも、不正があった場合には厳しい処理が行われます。



最後に


税制は複雑で難しい部分があるため、勘違いや計算ミスでうっかり間違えてしまうこともあります。

そういった場合にも加算税や延滞税が掛かる場合がありますが、勉強代だと思って割り切りましょう。

税務署は、納税者のうっかりミスがあった場合、当然是正はしますが、重加算税などの厳しい処分がされることは通常はありません。


しかし、みんなが正しく申告しようとしている中で、申告をしなかったり意図的に税金を過少に申告することは「脱税」であり、許されるものではありません。


国税には従業員、取引先、知人などからタレコミの電話や投書が多く寄せられます。

どこで誰が見ているかはわかりません。

脱税はバレます


国税の調査は最大で7年間遡って行われます。

仮に脱税を隠し通せても、7年という長い期間「調査に入られるのでは」とビクビクしたり、後ろめたい思いを一生抱えていくことを考えれば、その逃れた税金分以上のデメリットがあるのではないのでしょうか。


確定申告は、期限内に正しい内容で行いましょう。


以上、今回の記事では、正しく確定申告しなかった場合のペナルティについて説明しました。